終活においてエンディングノートに万一の時に備えたメッセージを書き留めておく、それによって自分に何かあった時、家族にどうしてほしいかの考えを整理したり意思や希望を具体的に伝えたりする手段となり得ることは分かっていても、実際なかなか大変な作業、ついつい後回しになってしまうこともあるかと思います。
また、伝えておきたいこと、伝えておかなければならないことも人それぞれです。ここではいくつかの想定ケースをご紹介します。
終活とエンディングノートの整理により、実際にどんな問題解決ができるのかを考えるきっかけとしてみてください。
中堅電機メーカーに長年つとめ、定年退職後は手先の器用さを活かせればと地元で古いおもちゃや家電修理のボランティア活動をする傍ら、週に一度は趣味の釣りを楽しむ秀夫さん。現役時代はなかなか時間が取れなかった温泉旅行なども、夫婦でたまに出かける楽しみのひとつだ。
しかし、やはりなんと言っても一人娘の恭子さんが孫をつれて帰省してくるのが、このところ一番の楽しみ。
来年は小学校に上がる孫のお祝いを考えたり、今度の休みには一緒に旅行をしたりと、現役時代とは違った忙しさが楽しみとなっている毎日である。
ただ、最近、「お墓の準備はお済みですか?」という霊園の広告を目にしてから気になりだしていることがある。
若いころに郷里を離れた秀夫さん、実家のお墓はあるものの、三男である秀夫さんは諸事情あってそのお墓に入る予定にはなっていない。自分でお墓を、と考えたことは過去にあったが、跡継ぎがいないことがひっかかり、お墓のことは結局そのまま先の課題となってしまっていた。
有難いことに今のところ夫婦そろって特に大きな健康上の不安はないが、かつての同僚などを見ると自分だけ例外というのは無さそうだ、と考えてしまう。
- 境内墓地の他、永代供養も含め、ご希望にあわせ様々な墓地/ご供養のご案内をいたしております。
- 永代供養や、遠隔地の場合、ご依頼いただくことにより法事を善福寺側にて執り行うこともできます。
- パソコンを使って作成する善福寺のオンラインエンディングノートでは、亡くなった時に連絡してほしい人の連絡先などを住所録として保存できます。情報は、善福寺が運営するネットワーク内にしっかりとデータ保存されます。
- 善福寺では、インターネット上に作られたご自分の部屋に、写真と文章とで自分史を遺し、遺族や友人知人に伝えていくことができます。実際のお墓参りがなかなかできなくても、インターネットでのお参りや、自分が歩んできた道のりを伝えていくことができます。
大手食品メーカーで営業管理職をつとめる敦さん。外資系化粧品メーカーで働く奥さんとは共働きだ。
忙しい毎日、ふたりとも帰りが遅くなることが多いが、予定を合わせて、ふたりでちょっと美味しいものを食べて帰るのが平日の楽しみだ。
子供はまだいないが、そろそろ欲しい考えており、家も昨年少しゆとりのある大きさのものに買い替えたばかり。
今年の正月にいつものように飛行機で実家に帰省した時のこと、3年前に亡くなった伯父の想い出話をするうちに、お墓の話になった。
両親ともに60代後半、ふたりとも大きな病気などもせず、父親が現役引退してからは夫婦でのんびりと暮している。ただ、周りでそういう話題も出る様になったのか、母親も、お墓の準備をしっかりしておきたいと、こちらが思っていたより少々不安げだった。やはり両親ともに生まれ育った場所でお墓に入りたいと考えている様だが、自分はこちらに家も買ったし、将来的に地元に戻ることも考えてはいない。両親がどちらか片方になってしまった時には、新しい家に迎えて一緒に住むことも考えてはいるが、そうなると帰省する家もない状態で、法事の度に帰省というのもなおさら現実的ではないと考えている。
- 善福寺では、オンラインでお墓参りをしていただけるシステムを提供しています。そこでは写真と文章とで故人の自分史を公開することが出来、インターネット上で故人を偲ぶことができます。また、そのページを第三者に公開し、同じようにインターネット上でお参りをしていただくこともできます。
- 善福寺は創建八百年、浄土真宗の由緒ある寺院です。住職がそこで起居し、いずれの墓地であってもきちんと管理された寺院敷地内でご供養させていただきます。後々のことが大変であれば、お寺での永代供養をお申し込みいただけます。また、もしお集まりに際しては、境内にある 善福寺会館をお使いいただけますし、お料理の手配等もご相談ください。遠方でなかなか足を運べないがという場合、住職が代理でお参りさせていただくことも可能です。
都内でひとり暮らしをする松本恵美子さん。独身で、長年病院の受付(医療事務)の仕事をしてきたが定年で引退してからは、いつのまにか病院の待合室が友達との社交場に。年齢相応と医師に言われた足腰の痛みは無理のない通院で普通に暮らせる程度であり、定期的に病院に出かけていくのもいろんな意味での健康維持と思っている。
ここ数年、空いた時間が増えたこともあり、手先を使うことと、趣味の刺繍を通じての交流を広げようと、パソコンも使い始めた。作った刺繍の作品を携帯電話のカメラで撮影して、ブログにアップしたりと、いままで仕事で使っていたパソコンとは違った楽しみ方を発見した思い。
郷里に暮らす妹はふたりとも地元で嫁ぎ、子供も大きくなった今、年に1度の三姉妹だけでの国内旅行が楽しい定例イベントになっている。
この前の姉妹旅行でのこと、妹たちから、そう言えばお姉さんお墓はどうするの?と聞かれてハッとした。妹たちは嫁ぎ先のお墓がそれぞれあるが、自分のことはいままであまりしっかりと考えたことがなかったことに気がついたのだ。両親のお墓は地元のお寺にあるが、妹たちは嫁いでしまったり、自分は距離があったりとの事情から法事もしなくなってしまって久しく、また仮に自分がそこに入るとしても、後継者はいないことになる。若い頃に郷里を後にしてからもう長いので、友達も今住んでいるところに多いし、健康で元気な今、改めて自分の終活というものを考えてみようかと思いはじめている。
- 後継者の心配がいらない永代供養を善福寺で行うことができます。御遺骨は境内にある永代供養墓『アーユス廟』にて合祀ご供養させていただきます。
- 善福寺オンラインエンディングノートでは、パソコンを使って自分史を写真と文章で記録、それをインターネットでご遺族の方々やお友達に見てもらうことができます。