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エンディングノートの未来
少子高齢化が進む中、家族の形もまた形を変わってきました。核家族が家族形態の中心を占め、便利になったかに見える社会は、一方でその不規則さゆえに却って家族で共にすごす時間というものを失わせてしまっている側面があると言っても過言ではないでしょう。『個』の時代といわれる中、結局一方で、人とのつながりを様々な形で求め続けるのが私たち人間かもしれません。
そんな人とのつながりの基となっている家族の絆、そしてそれは誰しもが持っている自分のルーツです。
日々の多忙さになかなか振り返ることができなかったルーツを、人生の終盤に振り返ってみる機会をエンディングノートの記録を通じて持たれる方も多い様です。
はじめは、単に最後を迎える時に迷惑をかけたくない、きちんと準備をしてサッと逝こう、という思いからペンを執る方も少なくないと思いますが、記録を綴っていく中で甦る様々な記憶、出会いはそのひとつひとつが自分の人生の1ページ、無かったとしたら違うストーリーになっていた、大切なものだと気づかされることもあるのではないでしょうか。あの人の忘れ得ぬ言葉、すべてが詰まった一枚の写真、そういったものを残して、自分史として伝えていくことの意味は大きいのではないでしょうか。
今は分かってもらえないかもしれないけれど、いつか孫が大きくなった時にしてやりたい話、もう二度と撮ることはできない、たった一枚の貴重な写真、自分が知りたいと思って調べることが大変だった先祖の話がもししっかり残っていたら…。少なくとも自分の歴史からはきちんと残すことが出来れば…。
ひとりひとりが人生の棚卸しをして、自分の生きた証を残していける、終わりではなく、未来へのつながり、それがエンディングノートの大切な役割となっていくのではないでしょうか。
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